2002年11月20日
PVCの出荷、4ヵ月連続で前年同月を上回る
10月も国内向けが4.7%増と好調を維持
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会が20日に明らかにしたところによると、PVC(塩ビ樹脂)の10月の出荷総量は19万9,269tとなった。前年同月を3.1%上回っている。これで、PVCの単月の出荷量は7月いらい4ヵ月連続の前年同月超えとなった。
 
 出荷のうちの国内向けは14万947tで、前年同月を4.7%上回った。9月に続いての前年同月超えである。硬質用は3.9%増、軟質用は5.2%増、電線その他は6.2%増--とすべてが前年同月を上回っている点が注目される。硬質用は2ヵ月連続の、軟質用は4ヵ月連続の前年超えである。電線用その他は今年に入って初めてプラスとなった。

 このように国内向け出荷が順調に推移していることについて武田正利・同協会会長(鐘淵化学工業社長)は、「詳細な背景はまだ十分に分析できていないが、私は全体の実需が回復してきていることによるものと判断している」と述べ、さらに「このままいくと、今年の国内向け総出荷量は前年並みの147〜148万tになる」との見解も合わせて披露した。

 一方、輸出は5万8,322tで前年同月を0.7%下回った。輸出が前年同月を割り込んだのは今年に入って10月が初めて。
 片や生産量は19万8,556tで出荷数量を下回り、その結果月末在庫は8万4,245tに縮小した。前年同月を15.4%下回っている。