2002年01月11日
トッキ、プラスチックのフルカラー有機ELも開発へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:トッキ

 トッキ(津上健一社長、TEL03-3543-8841)は、さきにフルカラー有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレイを対象としたガラス基板での小型生産用製造装置を開発、販売を始めたが、これに続いてプラスチック基板でのフレキシブルなディスプレイ製造装置の開発にも取り組んでいる。

 ポスト液晶の本命として、携帯電話やカーナビ用に需要増大が期待される有機ELディスプレイについては、発光層をガラス基板上にミクロン単位で作り分ける位置決めシステムが採用されているが、一定範囲内の複数色表示にとどまっていた。

 同社では、この色表示をフルカラー化することに成功、昨年2月から「Small-ELVESSーCC」の商品名で発売した。

 有機ELディスプレイは次世代のフラットパネルディスプレイとして2010年に世界市場が1兆2,000億円にも達するとみられている。さらに同ディスプレイのガラス基板にプラスチック基板が加われば、印刷物として市場も開ける見通しである。

 ただ、プラスチックは空気を通し、発光層に水分がつき、劣化しやすくなる問題がある。同社では「低分子有機材料を高分子有機材料に切り変えるなどして問題を解決したい」としている。