2002年11月21日
アジアの石油化学製品の市況が軒並み上昇
エクソン・モービルの運休が影響
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 わが国の石油化学企業や大手商社によると、アジア地域におけるオレフィンのスポット相場が急上昇している。特にエチレンとエチレン系誘導品のアップが目立つ。これには、シンガポールのエクソン・モービルがエチレンプラントのトラブルによって需要家各社にフォースマジュール宣言したことが大きく作用していると見られている。
 
 エクソン・モービルのシンガポールのエチレンプラント(年産80万t能力)は、今月10日にトラブルが発生してただちに運休となり、その後一旦は立ち上がったものの再び停止して現在にいたっている。トラブルの詳細は明らかでないが、今月28日ごろまでは運休状態が続くと見られている。
 
 これに伴い、エルバのSM/POプラントを始め各種の誘導品装置も軒並み運休を余儀なくされている模様。
 
 このため、オレフィンと誘導品のほとんどのアジア地域の相場が騰勢をたどっている。エチレンのオファー価格はこの1週間でトン当たり20〜30ドル上がってCFR400ドル強となっている。プロピレンは10〜20ドル高の520ドルがらみとなっている。SMは50〜70ドルの急騰となって650ドルに達している。
 
 エクソン・モービルの復旧が遅れるようなことがあると、全ての石化製品のアジア市況が続騰することになる。