2002年11月27日
タイPETレジン社、25日にボトル用ペット樹脂設備の起工式
年産10万tプラント、03年12月の完成を目標
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:カネボウ、三井化学

 三井化学と現地のPTAメーカーとの共同出資会社である「タイPETレジン」は25日、タイ・ラヨン県イースタンインダストリアルエステート地区でボトル用ペット樹脂の製造設備の建設起工式を行なった。三井化学からは中西宏幸社長が出席した。
 
 タイPETレジン社が同地区に建設するのは、アジア全域で大幅な伸びを遂げているPETボトル用の原料樹脂を製造するためのもの。設備能力は年産10万t。完成は03年12月末の予定。総投資額は6,200万ドルとなる見込み。営業運転開始は04年春が予定されている。
 
 同社は、三井化学が70%、現地のPTAメーカーのSMPC(サイアム三井PTA)が30%出資して今年5月に設立したボトル用ペット樹脂の製造・販売会社。資本金は9億バーツ。工場立地は同じ地区のSMPCの工場内。
 
 同社のプラントが完成すると、三井化学グループによるボトル用ペット樹脂のアジア地域における総設備能力は年産36万3,800tとなる。地域別内訳は、同社・岩国大竹工場が14万8,800t、カネボウ合繊・防府工場(生産委託)が4万t、インドネシアのPNR・バクリが7万5,000t、タイのTPR・ラヨンが10万t--となる。この結果、アジア地域の同樹脂メーカーの中では、韓国KOHAPの年産28万tを抜いて台湾の遠東紡の同48万tに次ぐ2番目の規模の量産体制を整えることになる。