2002年01月10日
宇部興産、薄膜タイプの二層CCL、4月から本格販売開始
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:宇部興産

 宇部興産では三菱伸銅と共同開発した、薄膜タイプの二層CCL(銅張積層板)「ユピセルD」(商品名)のサンプル出荷を行ってきたが、ユーザー筋の価評を得たため4月から本格販売を開始する。

 同社はこれまで、銅箔タイプの「ユピセルN」を製品化し販売してきたが、携帯電話、モバイルパソコンなどの情報端末、通信機器の性能アップや小型軽量化を実現するためには、チップ周辺部品の高性能化、小型化が必要で、回路の微細化がユーザー筋から求められていた。
 
 両社が共同開発した「ユピセルD」は、宇部興産が開発したポリイミドフイルムに三菱伸銅の真空蒸着・スパッタ技術を組み合わせて開発した。銅板の厚みを1~8μmまで薄膜化できるのが特徴。
 
 宇部興産では事業化体制が整ったため、4月から年産10万_規模で本格生産に入る。市場ニーズが高いので、COF用基板、FPC用基板などの用途向けに2年後20億円の売り上げを見込んでいる。