2002年12月03日
経産省化学課「ホログラフィック・ディスク」用ポリマー開発支援
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:ソニー、東亞合成、財務省

 経産省は02年度補正予算で、財務省に中小企業対策や、産官学連携による研究開発費など、1兆円を超える予算要望を行っているが、同省化学課はこの中で、次世代光ディスクとして注目されている「ホログラフィック・ディスク」用フォトポリマーの開発を緊急性の高いテーマとして要望項目に盛り込んだ。
 
 ホログラフィック技術は「究極の光メモリ」として期待されてきが、実用化には時間がかかり、2010年ごろと見られていた。したし最近になって、米オプトウエアに続き、ベンチャー企業のInPhaseテクノロジー社が名乗りをあげるなど、急速に実用化が進みつつある。日本でもソニー系のベンチャーが読み書き可能な記録装置を開発、2004年の製品化を目指すなど、今後急速に展開することが予想されている。
 
 しかし、これに対応したフォトニックポリマー材料はまだ国内では開発段階にあり、装置の製品化に間に合わない恐れが出てきた。この場合ポリマー材料は輸入品に頼ることになる。このため同課では補正予算を確保し、開発研究を急ぐことにした。開発研究はこれまで、東亞合成や日本ペイントなど数社が手がけてきているので、これらの企業を中心に研究が加速するよう、積極的に支援していく方針である。