2002年01月09日 |
経産省と厚労省が化学物質の評価スキームの合同WGを設置へ |
世界でも初の評価スキーム確立へ、来月に第一回会合を開催 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省、厚生労働省 |
経済産業省製造産業局と厚生労働省医薬局とは、化学物質の評価スキームの確立を目的に専門家によるワーキンググループを合同で発足させて具体策を検討していくことになった。 2月中には大学や公的試験研究機関の専門家約10人による「化学物質評価スキーム検討会」の第一回会合を開催したい考え。構成メンバーは、経済産業省の化学物質審議会管理部会・審査部会の「内分泌かく乱作用検討小委員会」と厚生労働省の「内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会」の双方から均等に選出する。運営の事務方は、化学物質評価研究機構が務める。米国の環境保護庁とも緊密に情報を交わしながら検討作業を進めていく。 これは、数万種におよぶ膨大な数の化学物質から内分泌かく乱作用を持つ恐れのある化学物質を効率的に選択・分類(スクリーニング)し、有害性の評価や暴露評価を実施して当該化学物質のリスクを効果的に確認・評価するためのスキームを確立しようという狙いをもつもの。 平成14年度までにヒトへの影響評価を主眼とした暫定的な試験評価スキームを完成し、そしてそれに基づいたスクリーニング作業に着手して17年度までにはわが国に数千物質存在すると見られている年間100トン以上の生産規模の化学物質を中心にスクリーニング試験を終了するようにしたい考え。この間に、スクリーニングによって内分泌かく乱作用があると疑いを持たれた物質に対する確定試験の実施が可能となるように、確定試験に関する検討と開発も進めていくことにしている。また、有害性や暴露状況から何らかの対応が必要と判断された物質については、逐次リスク評価を実施し、適切な対応を迅速に講じていく考えでもある。 多数の化学物質の内分泌かく乱作用を評価する総合的・体系的なスキームはまだ世界のどこでも確立されていない。したがって、両省の狙い通りスキームが狙い通りのスケジュールで完成すると国際的にも通用するモデルが他国に先駆けて出来上がることになる。 |