2002年12月05日
アジアのプロピレン価格が一段高に
需給がさらにタイト、CFRがトン530ドル超えに
【カテゴリー】:市況
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 アジア地域におけるプロピレンのスポット相場が12月に入っても引き続き上昇傾向をたどっている。東南アジア地域向けも極東向けも、直近のCFR価格はトン当たり530〜540ドルに達している。
 
 プロピレンのアジア相場は、9月末から10月はじめにかけて450ドル前後まで下がったがその後は週単位で上昇を続け、最近では再び8月のピーク時のレベルに近づきつつあるわけ。
 この要因は、フェノール、AN、PPなどの誘導品の需要が中国を中心に引き続き好調なことと、同地域における供給能力がエチレンプラントの相次ぐメカニカルトラブルの発生によって縮小したことにある。

 このためアジア地域の需要家の中には、当面の原料不足を解消すべく急遽米国からFCCプロピレンを持ち込むところも現れはじめている。今年8月から10月までの期間に表面化したのと同じ事態が発生しつつある。ただし、現在のフレートは当時のほぼ5割高となっているので入手価格はかなり高くなる見通し。