2002年12月10日 |
三菱レイヨン、クラレも導光板用メタアクリル増強 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:旭化成、クラレ、住友化学、三菱レイヨン |
液晶ディスプレイの導光板用メタアクリル樹脂(PMMA)の需要が急増しているのに対応して、住友化学、旭化成が設備増強を進めているが、これに続いて三菱レイヨン、クラレも追随することになり、主要4社が出そろった。 クラレは約20億円をかけて中条事業所に年産2万トン設備を建設、同2万6,000トンに増強する。完成は来年10月。パソコンモニター向け液晶ディスプレイ用を主力とする。 同社はPMMA板を連続バルク重合方式で製造する。導光板を効率的に生産するため、17インチサイズの板を同時に2個つくる技術も開発中。 三菱レイヨンはかねて計画中の中国進出をきめた。同社は資本金1,600万ドルで全額出資の三菱麗陽高分子材料公司(南通)を近く設立、2005年5月までに3,000万ドルを投じ、年産2万トン設備を江蘇省につくる。 また、同社は中国で同時にアクリル繊維年産5万トン設備を建設することにきめた。約1億ドルを投じ2003年2月をめどに浙江省に工場を建設する。運営は現地資本と合弁で設立する寧波麗陽化繊公司(仮称、資本金5,000万ドル)があたる。 導光板用などのメタアクリル樹脂はすでに住友化学が愛媛工場で来年3月までに4万5,000トンに増強(現在の1.4倍)する工事を進め、シンガポールでも現在の35%増にあたる5万トンにふやす方針をきめている。 旭化成は導光板用(年産2万4,000トン、川崎工場)ではトップのシェアを持ち、国内での増強をはかる一方、中国や台湾での生産も予定している。 |