2002年01月08日 |
宇部興産などカプロラクタム4社、中国政府にダンピング調査「応諾」回答 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:宇部興産、住友化学、東レ、三菱化学 |
宇部興産、東レ、三菱化学、住友化学のカプロラクタム・メーカー4社は、このほど中国政府(対外貿易経済合作部)に対して、アンチダンピング調査に応じるとの回答を正式に行った。中国側からは昨年12月、日本からのカプロラクタム輸出にダンピングの疑いがあるとして、調査実施の通告があり、各社はそれぞれ対応を検討していた。 関係筋によると、中国内でダンピング提訴したのは南京東方化工、巴陵石化鷹山石油化工、石家荘化繊のメーカー3社で、対外貿易経済合作部は同国のアンチダンピング規則「反ダンピング及び反補助金条例」に基づき、ダンピングの状況や中国内の産業に与えた被害の実態などについて調査を開始するとしていた。 中国政府は今回、カプロラクタムのアンチダンピング調査対象国として日本、ベルギー、ドイツ、オランダ、ロシアの5カ国をあげており、通常だと調査結果に基づく決定は調査開始から1年以内に行われる。 中国の輸入統計によると、同国のカプロラクタム輸入量はこのところ増加しており、2000年の輸入量は24万4,000トン。国別ではロシアからの9万7,000トンが最も多く、日本7万1,000トン、オランダ2万1,000トン、ベルギー1万6,000トン、ドイツ7,000トンの順となっている。「日本からの中国への輸出は相対的に増えていないはずだ」と業界では言っている。 |